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金曜の夜、君はかけがえのない命を奪った。私の人生最愛の人であり、私の息子の母の命を。でも、君が僕の憎しみを受けることはない。君が誰なのか、私は知らない。知りたくもない。
 私は君に「憎しみ」を贈りはしない。君はそれを望んでいるだろう。君は僕がおびえることを、街の人々を疑いの目でみることを、安全のために自由を犠牲にすることを、期待していただろう。でも君の負けだ。
 今朝、何日も何日も待った末に、ようやく彼女に会えた。
彼女は金曜の夜、劇場へ見送った時のように美しかった。 
そして12年前、私がどうしようもないほどの恋に落ちたときと同じように美しかった。
 もちろん、私は痛みに打ちのめされている。そこは君に小さな勝ちを譲ろう。
でも、この痛みは少ししか続かない。
私は、彼女が私たちを常に見守っていると知っている。そして、私たちは魂の楽園で再び巡り合うことが出来ると知っている。
 私たちは2人だけだ。息子と、私。でも、世界中のどんな軍隊よりも強い。
 なんであれ、君のために使う時間は私に残されていない。もう昼寝から起きようとしているメルビルの元に帰らなくてはならない。彼は、まだ1歳と5カ月になろうとしているばかりだ。彼はいつもと同じようにお菓子を食べる。私たちは、いつもと同じように遊ぶだろう。
 この小さな男の子が一生、幸せで自由であることは、君を恐れさせるだろう。なぜなら君は、彼の憎しみも得られないであろうから。

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