ハワイ島の王家の谷「ワイピオ渓谷」でボディーサーフィン

私は夏休み(2013年)にハワイに行って来ました。

私の今回の目的は、

① ハワイ島の「ワイピオ渓谷」でボディーサーフィンをすること、

② オアフ島の博物館で、古代ハワイアンの木製ボードを見ること

です。


1 ワイピオ渓谷について


「ワイピオ渓谷」は、「王家の谷Valley of the Kings)と呼ばれています。

カメハメハ大王が幼少期を過ごした場所です。


この渓谷は、かつては王族の政治の中心地でした。

大昔、大津波があったとき、この王家の谷だけは

一人も死者が出なかったと言われています。

したがって、このワイピオ渓谷は、聖地とされています。


周りは険しい断崖となっており、昔から人を寄せ付けず、

一般人は入ることができなかったようです。

今でも、渓谷に至る道は細く、急斜面です。


現在、数十人の住民が、タロ芋等を作ったり、漁師をして生活しています。

ワイピオ渓谷

2 ワイピオビーチまで至る方法


私は、ガイドブックでワイピオ渓谷の写真を見たとき、

何故か、私は「ワイピオ渓谷でボディーサーフィンをしたい!」と強く思いました。

今回初めて、この渓谷に行くことにしました。


通常、観光客がワイピオ渓谷の谷の下へ降りる場合は、ツアーを利用します。

ワイピオビーチ
なぜならば、渓谷の下に至る道は険しく、ボコボコで、今でも一車線だからです。

この坂道は、狭く、傾斜が25度から45度くらいあります。

そのため、この急斜面から、車は4WDのみが入ることを許可されています。

私のような初めての観光客が4WDのレンタカーで

運転して渓谷に入るのはやはり無謀というものです。


しかし、かと言って、ツアーでワイピオ渓谷に行くと、

海で自由にボディーサーフィンができません。


そこで、私は、自力で徒歩で谷底に降りることにしました。

簡単な山用のザックや服、雨具、怪我用の薬を準備して、

歩いて渓谷に入ることに決めました。




3 徒歩で急斜面を降りる


展望台から見たワイピオ渓谷は神秘的です。

海は、濃い透き通った青です。

澄んだ空気を、太陽が照りつけ、乾燥した気持ちよい風が通り抜けます。


ワイピオ渓谷の上の駐車場に着いた私は、

早速、自分で作ったハンドプレーンとフィンを山用ザックに入れこみ、準備を整えました。

自作のハンドプレーン
私は谷底へと歩いて降り始めました。

険しい急斜面に膝が笑い、ふくらはぎも痛くなってきます。

「これは帰りも大変だなぁ!」と感じました。

行きは下りで、まだ良いですが、帰りは登りです。


私は、渓谷を降りることもいざ知らず、

海岸まで辿り着けるか少々不安にもなりました。

時々、ツアーの4WD車が私の横を通り過ぎます。


歩いて降りている私を見て、

ツアーの運転手や、渓谷の住民と思しき家族が手を振ってくれます。

車に乗っている人々は、私と目が合うとニヤニヤしながら、挨拶してくれます。



4 谷底からワイピオビーチへ


どうにかこうにかして、ようやく谷の底に着くことが出来ました。

ワイピオビーチ 
しかし、着いたものの、海への道が、

どの道だかわかりません。


迷っていると、途中、放し飼いの馬がいました。

近くで見る馬は想定以上に大きい!

私は、「蹴飛ばされるのではないか?」と

ヒヤヒヤしました。


道幅が狭かったため、

この馬の50cm横を、私は、恐る恐る、

静かに歩いていくはめになりました。

幸いにも、馬は無事通してくれました。
放してある馬

更には、突如、番犬と思われる6匹の犬に

私は囲まれました。

数匹の犬が遠くから、私に向かって吠えながら一直線に走ってきたのです。

私は、一瞬どうなることかと思いました。

しかし、私を囲んだかと思ったら、

なぜか吠えながら、私から離れて行ってくれました。

よかった・・・。しかし、本当に海までいけるのか。
6 ボディーサーフィンをする


そうこうしながら、少し遠回りしましたが、私は、無事、海に辿り着きました。

夢に見たワイピオビーチです。

網で魚を採っている人、海水浴をしているカップル、

ボディーボーダー、浜辺で談笑する数人のグループがいました。


ワイピオビーチでボディーサーフィン
私は、早速、着替えて、自作のハンドプレーンとフィンを着けて

ボディーサーフィンをしました。


このワイピオビーチは、玉砂利の海岸でした。

ダンパー気味でしたが、結構良い波でした。

私の火照った身体を海水が冷ましてくれ、波にも乗れました。

聖地とされているワイピオ渓谷でもあり、

無事に海に辿り着けたことや、

念願のワイピオ渓谷で、こうして波乗りが出来たことに、私は感謝しました。



7 ひたすら登り坂のつらい帰り道


私自身、もっと長い時間、ボディーサーフィンをしていたかったのですが、

帰りの登りの坂道を考えると、

あたりが暗くなって遅くなるのも嫌だったので、

1時間程度ボディーサーフィンをした後

私は着替えて、帰る用意を始めました。


着替え終わった途端、突如、急に雨雲がたちこめ、ポツポツと雨が降り始めました。

徐々に、雨は強くなっていきます。

青空だったのが、一転して、どす黒い灰色の空となりました。

私は、砂浜から離れ、もと来た森林を通りすぎました。


そして、私は、帰りの斜面の坂道に辿り着きました。

いよいよです。ひたすら45度の傾斜のきつい坂を登りはじめました。

登り始めた途端、私は、雨に濡れたアスファルトで、足が滑って、地面に手をつきました。

「滑る!これは、やばいな。」

私は、こんなところで転倒して擦り傷を作りたくなかったので、

なるべく崖側の乾いたところを探して、一歩一歩ゆっくり歩きました。


下りと違って、登りは長く、息がゼエゼエとあがります

正直、苦しい・・・。

結構歩いたつもりなのに、なかなか上の駐車場に辿り着きません。

半分くらいまで上がってきているのですが、歩けど歩けど辿り着かない・・・。

体力は人並みにはありますが、私は、少々ばて気味となりました。


私が、トボトボと一歩一歩登っていると、

スーと白い4WD車が過ぎ去りました。


すると、目の前で、急に停まって、窓が開きました。

中から、長髪の上半身裸の中年の白人男性が顔を出しました。


彼は、優しくも「この車に乗るか?」英語で声をかけてくれました。

きっと、雨の中、ゼエゼエと息をあげて、ばてながら歩いている私を見て、

気の毒に思ったのでしょう。


最初は、後で金をせびられるのではないかと少し警戒もしました。

しかし、彼の顔は、騙すような感じではありませんでした。

見知らぬ人を乗せてくれるなんて、なんて親切なんだ!

私は、気がつくと「ありがとう。ぜひ乗せてください。お願いします!」と頭を下げていました。

彼は、私を乗せてくれ、上のレンタカーのある駐車場まで乗せていっていただきました。

本当に助かりました!

帰り際、私は握手をして、ひたすら感謝を伝えました。


急に雨が降ってきて大変な思いをしましたが、

最後は、ハッピーエンドの出来事が私にあり、暖かな気持ちになりました。

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